そこは、指針であり、拠りどころであり、繋いでる場所であった。
特別な環境にいる彼が道に迷わないように、
ずっと支えてくれていた場所。
芸能活動を理由にしたくなかった。
学校生活を言い訳にしたくなかった。
どちらも大切で、どちらにもかけがいのない人がいるから。
どっちの自分も大切で、どっちの自分も本当だった。
当たり前に過ごしていた日々。
当たり前の会話。友達。試験勉強。授業。
ファミレス。教室。学園祭。シャーペン。ノート。
机。時計。椅子。黒板。交差するペン。
喧騒。笑い声。夕暮れ。窓。カーテンから漏れる光。
彼の学校生活がどんなものだったかなんて、窺い知ることはできないけれど。
彼の学校生活が、どれだけ彼自身を支えてきたか、ということは想像することができる。
長い間、彼を支えてきた学び舎からとうとう去ることになり。
これからの彼が進む道のりを思う。
決して平坦ではないだろうけれど、仲間はすぐ傍に居るし。
自ら築いてきたものは、そう簡単には壊れないだろう。
きっと、これまでで一番大切な1年になる。
楽しく、幸せな日々が、これからも続いていきますように。
祈りをこめて。
翔くん、卒業おめでとう。
2004.3.23 はるくまストリート